医療のおはなし メディトーク

「めまい」の漢方治療(高知新聞 医療のお話 メディトーク 2019/4/8掲載)

耳は聴覚と平衡感覚をつかさどっていて、そのためには耳の蝸牛と三半規管はリンパ液で満たされている必要があります。漢方的には「水」と大きくかかわっているといえます。「水」の停滞や不足がめまいの原因になります。もともと「水」の不足した体質の方が、春にめまいをおこしやすいかったり、習慣的に水を多量に摂られている方が耳鳴りや吐き気を伴うぐるぐる回るようなめまいが現れることがもあります。

漢方医学的には耳と関わりのある「腎」や「肝」の不調が原因であると捉えることもあります。また、精神的な原因で起こることも多く、この場合は「心」の不調が関係します。ひとつの原因で起こることもありますが、多くの場合ではこれらの複数の原因が絡み合っています。いずれにしても診断には、丁寧な問診と漢方医学的な診察が不可欠です。治療には「腎」を補う漢方薬、「気」や「水」の巡りを改善する漢方薬などを患者さんに合わせて使い分け、症状を治療します。