今月のひとこと
めまいの漢方治療(高知新聞 あしすと健康アドバイス 2012/4/23掲載)
めまいは、西洋医学ではメニエール病、脳血管疾患、自律神経失調症などでみられます。漢方では、体質や原因を個別に判断し、治療していきます。
めまいは漢方でいう「肝(かん)」に関係が深いといわれ、夜更かしやストレスで「肝」の機能が低下すると、めまいが起こる場合があります。また、年齢を重ね「腎(じん)」が衰えてくることによるものや、「気(き)」や「血(けつ)」の不足で現れるものもあります。
その他、体液の循環の異常で起こる場合もあります。回転性(周りのものがグルグル回転するようなもの)で、吐き気を伴うタイプのめまいがこれに当たることが多いです。
脳血管障害や、外傷などで現れるめまいは、「血」の循環の異常によるものと考えられます。出産後にみられるめまいは、「血」の不足や、「血」の滞りが原因であることが多いです。
以上のように、めまいといっても色々なタイプがあります。それぞれの症状や体質に合った漢方薬を選ぶことが必要です。