今月の一言
4月
漢方治療の大切な武器 五味子(ごみし)
マツブサ科のチョウセンゴミシの果実です。
皮と肉は甘・酸、核は辛・苦、全体に鹹(塩からい)と五つの味が含まれているため、五味子という名になったという。五味のなかでは酸味が一番強く、収渋薬としての働きが強い。
性は温、味は酸。帰経は肺・腎。
効能は
・鎮咳作用:喘息や慢性の咳嗽に用いる。小青竜湯、苓甘姜味辛夏仁湯、清肺湯、都気丸など。
・収渋作用:慢性の下痢、発汗過多に用いる。四神丸、清暑益気湯、生脈散など。
・滋養作用:大病後の陰虚、加齢による腎虚に用いる。人参養栄湯など。