今月の一言

3月

高知の温泉

高知は家から一時間以内で行ける温泉がたくさんあり、なかなかうれしい。

高知に来たての頃に喫茶店のSさんに蘇鶴温泉に連れて行ってもらいました。鶴が蘇るという由来とその鄙びた雰囲気が懐かしく、先日足を運んでみたのですが、入り口に「当分休業します」という張り紙があり、がっくり。ちょうど近くにかんぽの宿の温泉があることを思い出し、そこに行くことにしました。

このかんぽの宿の温泉も15年ぐらい前に大学の先輩と来たことがあります。彼は写真部に入っていて、とても素人とは思えない腕前でした。当時なぜか私も写真部に入っていて、真冬の仁淀川の朝もやの写真を一緒に撮りに行くことになりました。朝の4時頃に起きて仁淀川に行ったのですが、あいにくその日は雨で、朝靄は全くありませんでした。薄暗くしとしと降る雨に凍えながら「せっかく来たし何枚か撮って帰ろうか」と震える手でシャッターを押しました。完全に冷え切った体ががたがた震え始めたころ、その先輩が「温泉行って帰ろうか」と連れて行ってくれたのがかんぽの宿の温泉でした。一番印象深いものは寝転がってつかる寝湯で、冷えた体に心地よく本当に生き返りました。後日、撮った写真を現像してみると、ただの石ころと水辺が、仁淀川とは思えないほど醜く映っていたのでした(笑)。

こんなことを思い出しながら、かんぽの宿の温泉に寝湯に浸かった休日でした。