漢方つれづれ草

「喉のつまり感」と漢方治療

喉に何かがつまっている感じや、何かがひっかかっている感じを訴えられる方は、日々多く見られます。

「喉にあめ玉がつまっている感じがして、飲み込んでもとれない」「西洋医学的に調べても何も異常がない」。こうした症状は古くから知られており、西洋医学ではかつては「ヒステリー球」といわれましたが、最近では「咽喉頭神経症」などといわれるようになりました。

漢方では、梅の種がのどに詰まった感じがすることから「梅核気(ばいかくき)」などと呼びます。また、のどに炙った肉が咽にひっついているという意味の「咽中炙臠」(いんちゅうしゃれん)とも言います。

精神的ストレスによる「気」の滞りが原因となる場合が多く、有名な処方は「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」です。

しかし、喉のつまりを訴える方は、様々な症状を併せ持っている場合も多く、そういった諸症状を治療することで、「半夏厚朴湯」以外の処方で、喉のつまり感が消失することをしばしば経験します。

まずは、症状の根本に何があるのかを総合的に診断することが肝心です。お悩みの方は、当院にご相談ください。