漢方つれづれ草
「だるさ」の漢方治療
日頃診療をしていますと、「だるさ・倦怠感」を訴える患者さんがたくさんいらっしゃいます。
貧血、更年期症候群、月経前症候群、慢性疲労症候群、がんなどの身体的疾患が原因の場合や、西洋医学的な病気が特になくても「だるさ」が現れる場合もしばしばあります。原因となる疾患がある場合は、漢方治療を併用することで改善の期待ができますし、特に疾患がない場合は、漢方治療の良い適応です。
漢方医学では「だるさ・倦怠感」の原因として、「気」「血」の不足、「水」の停滞が考えられます。「気」「血」の不足は、虚弱体質や過労によくみられ、食欲不振、冷え症、やる気が出ない、足腰の痛み、不眠、風邪をひきやすいなどの症状を伴います。「水」の停滞では、むくみ、頭痛、めまい、悪心、下痢、関節の痛みなどの症状を伴います。
秋から冬にかけて体調管理をしっかりやっていきましょう。