知って安心!くらしの医学 メディカルチェック

「更年期障害」の漢方治療(高知新聞 知って安心!くらしの医学 メディカルチェック 2020/04/06掲載)

閉経期前後に現れるさまざまな症状を「更年期障害」と言いますが、原因は女性ホルモンの低下によるものといわれています。

急に体が熱くなる(ホットフラッシュ)、イライラしやすい、不安感などの精神症状、また、生理不順などがみられます。漢方では、原因は年齢だけでなく、社会的なストレスなども原因として考慮します。

ストレスが強いと「肝(かん)」「腎(じん)」の働きが悪くなり、「血(けつ)」や「水(すい)」に不足が生じてしまいます。さらに「気」や「血」の滞りが加わると様々な症状が現れます。例えば、眼の疲れ、フワフワしためまい、のどのつまり感、首や肩のこり、抑うつ感、怒り、生理痛、月経血に塊が混じることがよくみられます。

詳しい問診に加え、腹診や舌診、脈診を総合的して、漢方薬を選択します。規則正しい生活習慣、ウォーキングなどの有酸素運動で「気血(きけつ)」を巡らせることも大切です。