知って安心!くらしの医学 メディカルチェック
「不眠」の漢方治療(高知新聞 知って安心!くらしの医学 メディカルチェック 2021/5/10掲載)
睡眠は日中の活動でたまった心身の疲れをとるために必要なものです。陰陽のバランスが保たれていればよいのですが、「陽」が過剰になりすぎたり、「陰」が少なすぎて「陽」を抑えることができなくなると、バランスが崩れ不眠になります。
過労やストレスで陰が不足すると、不眠とともに動悸、驚きやすい、不安感、物忘れ、めまい、寝汗、口の渇き、微熱などが現れます。治療は陰を補う漢方薬を使います。
ストレスなどが原因で陽気の過剰になると、イライラ、のぼせ、ソワソワ、舌のびらんなどが見られます。治療は過剰な陽気を瀉します。
眠れないというのは大変辛いことです。ストレスを避け、ウォーキングでよいので適度な運動をして、太陽の光を浴びましょう。夜はリラックスして過ごし、夜遅くの食事や、カフェイン摂取を避け、テレビやパソコン、スマホの画面を夜はできるだけ見ないようにするなどの工夫も必要です。