知って安心!くらしの医学 メディカルチェック

頭痛の漢方治療(高知新聞 知って安心!くらしの医学 メディカルチェック 2021/10/4掲載)

頭痛は西洋医学的な重大な病気が隠れている可能性があり、続く様であれば一度検査することをお勧めしますが、とくに異常がないにもかかわらず頭痛で悩んでいる方も多いです。
痛みの原則は「不通則痛(ふつうそくつう)」といって本来スムーズに流れているものが流れなくなって起こったり、あるいは「不栄則痛(ふえいそくつう)」といって十分栄養が行きわたらなくて起こると考えています。
痛みの性質は、「気」の滞りは張るような痛み、「血」の滞り奥で締め付けられるような痛み、「水」の滞りはずしんと重い痛みと表現される傾向があります。眼や頭の使いすぎで「心」、「肝」が疲労し「血」の不足で起こることがあります。ストレスや怒りで気が上にのぼって気が停滞して起こるもの、寝不足や疲労では体を潤すことができなくなり、熱がこもることが原因のこともあります。冷えで起こるものもあります。「水」の停滞では雨の前に起こる特徴があります。原因は様々で、頭だけでなく全身を見て漢方薬を選ぶ必要があります。