知って安心!くらしの医学 メディカルチェック
「水の停滞」の漢方治療(高知新聞 知って安心!くらしの医学 メディカルチェック 2022/10/3掲載)
漢方医学では、「水」は体に潤いと栄養を与え、関節や筋肉を滑らかに動かす働きがあると考えられています。しかし、過剰にたまったり、停滞したものを「湿(しつ)」「痰(たん)」といい、様々な病気の原因になります。浮腫みやすく冷え性、体が重だるくて元気がない。動くと動悸や息切れがして、汗をかきやすい。尿、痰や鼻水がよく出る。これらの症状は「水」の停滞が原因かもしれません。水分の摂りすぎ、冷たい物の摂りすぎ、運動不足や加齢などで「水」を巡らせることができなくなった結果、「湿」「痰」が生じます。アレルギー性鼻炎、皮膚疾患、頭痛、メニエル病などのめまい、慢性気管支炎、食欲不振、吐き気、下痢、うつ病、関節リウマチ、などのつらい病気を引き起こします。水分の摂りすぎ、冷たい物の摂りすぎ、運動の不足の解消はもちろん、漢方薬は温めて巡らせる作用のあるものを使用します。