知って安心!くらしの医学 メディカルチェック
気持ちをのびやかにして健康に!!(高知新聞 知って安心!くらしの医学 メディカルチェック 2024/2/5掲載)
ストレスの多い生活は、漢方の「肝(かん)」の働きを損ない、様々な不調が出やすいです。「肝」の不調は、体だけでなく精神面にも影響します。
「肝」の不調により「気」が滞ると、気持ちがのびのびできない状態になります。抑鬱状態、イライラ、胸脇部の張りや痛み、腹部膨満感、下痢、便秘、吐き気、倦怠感、自律神経失調症などが見られます。
「肝」の「血」不足すると、筋の運動機能低下、しびれ、痙攣、不眠、月経不順などが見られます。また「肝」は目と繋がっているので疲れ目を生じます。
「肝」はストレスの影響を非常に受けやすいので、「肝」の異常が見られたらストレスを避け、のんびりした気持ちを保つこと、正しい睡眠を心がけましょう。
漢方治療では「肝」の「気」の停滞には「疏肝解欝薬(そかんかいうつやく)」を使って気をのびやかにし、「肝」の「血」の不足には「養血薬(ようけつやく)」を使います。また少しでもストレスをためないように生活をすることも大切です。