医療のおはなし メディトーク
「舌の痛み」と漢方治療高知新聞 医療のお話 メディトーク 2014/12/08掲載)
舌の表面がヒリヒリと痛んだり、やけどをしたような灼熱感を感じるなどの症状を訴える方が、近頃よく見受けられます。口内炎や外傷もないのに舌が痛む「舌痛症(ぜっつうしょう)」と呼ばれる症状です。食事などで口に物が入っている時には痛みを感じないことが特徴的です。舌を見ても異常はないのでまわりの人には理解されず、精神的にも大変つらい状態です。
漢方では舌の異常は、「心(しん)」「脾(ひ)」「肝(かん)」の不調、あるいは「熱」によって引き起こされると考えます。ストレスによって「心」に不調をきたすと、舌痛のほかに不眠、不安、動悸などの症状を、「肝」の不調ではイライラを伴うことが多いです。味の濃いものや辛いものを食べ過ぎて「脾」が傷つくと、胃痛、胃もたれ、胸焼け、食欲不振などを伴います。また様々なものが停滞し「熱」が生じると、口の渇きや熱感を伴います。
漢方ではバランスのゆがみを調節することで治療していきます。お悩みの方はまずは当院にご相談ください。