医療のおはなし メディトーク

「免疫力低下」の漢方治療(高知新聞 医療のお話 メディトーク 2015/12/14掲載)

「免疫」とは、体内に侵入した病原菌やウイルス、がん細胞などの異常細胞を排除し、病気から身体を守るための生理的防御機構です。免疫力が低下するとさまざまな病気にかかりやすくなります。

漢方医学の視点からその原因をみると、まず「気(き)・血(けつ)・水(すい)」の不足が挙げられます。防御機能が低下することで、一般的な感冒から、がんの原因の一つとも考えられます。また、「気・血・水」の停滞も原因のひとつです。これらの巡りが悪くなると、リウマチをはじめとする膠原病、ぜんそく、アトピー性皮膚炎、花粉症などのアレルギー性疾患を引き起こします。

この他、精神的ストレスによる「肝(かん)」の働きの低下も、免疫力低下の原因として挙げられます。アレルギー性疾患やがんの発症には、ストレスが大きく関連していると考えられています。

漢方治療では「足りないものを補う」「不要なものを取り除く」「巡りを改善する」ことで、免疫力向上が期待できます。当院にご相談ください。