今月の一言

明けましておめでとうございます。
みなさん、いいお正月を迎えられましたか？

今日は風邪（かぜ）のお話です。

風邪には「葛根湯」。これは半ば常識になってしまっているようです。風邪のひきはじめには良い場合もありますが、風邪にもいろんなタイプがあり、葛根湯が合わない風邪も多いんですよ。

よくあるのが、はじめ寒気がして、熱が出る。そのあと寒気がなくなると咳が出始め、黄色い痰が出る。次に痰が減ってくると、空咳が続く・・・。こんな経過をたどることが多いと思います。

風邪の後の長引く咳には「麦門冬湯」をよく使います。麦門冬という生薬は空咳には欠かせない生薬です。肺を潤して咳を鎮める効果があり、空咳の原因になる気管支喘息にも使われます。

この他麦門冬は、空咳だけでなく不眠や便秘にも用いる場合があります。空咳と不眠と便秘・・って一見関係なさそうですが、組み合わせや使い方次第で、さまざまな症状に使われるところが漢方薬の面白いところですね。

まずは手洗いうがいを習慣に。十分な睡眠をとり、室内を適度に加湿。風邪を撃退して、新しい年を元気に始めたいものですね。

今年も宜しくお願い申し上げます。