今月の一言

3月

「将棋」と「漢方」

私は将棋が好きで、テレビでもNHKの将棋戦を時々観戦します。
(最近、アマチュア三段の認定も受けました!)

前から思っているのですが、「将棋」と「漢方」ってとても似ているように思います。

例えば・・・、将棋にも漢方にも「戦術」があります。
相手がいつも同じ駒の動かし方をするとは限りません。相手の出方によって、こちらの駒を動かしてゆく。漢方も、病気や患者さんの反応によって、一味ずつ生薬を加減していきます。

方剤の構成も、将棋の「玉の囲い」に似ていると思います。じっくり治療する八味丸は、「穴熊」。六君子湯は、定番の「矢倉」など。

どんな相手でも同じ囲い方をしていたのでは勝てないように、漢方も相手によって囲い方を変えなければなりません。また、ちょっと変則的な囲い方もあり、漢方でも2-3味の生薬を加えたり、一味減らしたり・・・と、相手に合わせてゆくのです。

「先の先を読む」という点も似ているし、終局後に感想戦をするのも、症例検討をするのによく似ています。・・・・挙げていけばきりがないですね。

漢方でもきっちり読み切って、病気に「負けました!」と言わせたいです。