今月の一言
10月
漢方治療の大切な武器 乾姜(かんきょう)
ショウガ科のショウガの根茎を湯通しまたは蒸して乾燥したものです。
蒸して乾燥することで辛味成分のジンゲオールが減少し、ショウガオールが増加するといわれています。
乾姜も附子も温裏回陽の効能がありますが「附子は走りて守らず、乾姜はよく走りてよく守る」といわれ、乾姜の作用は附子よりも持続します。
相乗効果があるので乾姜と附子とセットで使い「乾姜は附子がなければ熱せず」とも言われています。
性味は大辛、大熱。帰経は心、肺、脾、胃。
効能は
温中散寒:脾胃虚寒で腹痛、下痢、嘔吐。
回陽通脈:陽気衰弱、陰寒内盛による亡陽虚脱に。四逆湯、通脈四逆湯。
温肺化痰化飲:肺の寒飲による咳、大量の粘稠度の低い痰。