今月の一言

9月

「秋燥」について

9月になり秋がやってきました。

秋にかかりやすい感染症に「秋燥」があります。

秋は空気が乾燥しています。「燥邪」(乾燥による障害)が口や鼻から肺に侵入して発病する病気が「秋燥」で、西洋医学的には感冒、インフルエンザ、急性気管支炎などに当たります。

症状としては乾燥症状、つまり、口・咽・口唇・鼻の乾燥や、空咳、発熱、頭痛などを伴います。

さて、「秋燥」の中にはさらに「温燥」と「凉燥」に分けられます。
「温燥」では上記の症状のほかに、発熱、少ないさむけ、舌の両端および尖端が赤いなどの症状が加わります。つまり「燥」(乾燥)の症状に加え「熱」の症状が目立ちます。
対して「凉燥」では悪寒が強く、「寒」の症状が目立ちます。

この段階で「温燥」「凉燥」それぞれに応じた漢方薬を使えば、「燥邪」がさらに体の奥深くに入ることなく、治癒することが期待できます。

いずれにしても、こじれる前の治療が肝要です。
マスクや加湿器などで、「燥邪」を寄せつけないことも予防法ですね。