今月の一言

12月

「素晴らしき哉、人生!」

師走になりました。町ではクリスマス一色ですね。皆さんはクリスマスに決まってみる映画はありますか?

私は「素晴らしき哉、人生!」(1946年フランク・キャプラ監督)を毎年観るようにしています。

主人公ジョージ・ベイリーはクリスマスの夜に絶望し自殺しようとしますが、「二級天使」に助けられ、『ジョージが生まれてこなかった世界』を見せられます。ジョージは貧しい人のために低利での住宅融資をしていましたが、ジョージが生まれてこなかったその世界では、悪徳不動産業者によって、貧しい移民や差別を受けている有色人種が家を買うことが出来なくなっている荒んだ世界になっていました。その世界を見てジョージは「もう死にたいなんて言いません、神様」と自殺を思いとどまり、奇跡ともいえるラストが待っています。パラレルワールドものの元祖ともいえる映画です。

この映画を見ると、クリスマスとは宗教なんて関係なく、人にやさしくすることなのであることがわかります。映画評論家の町山智浩氏はこのクリスマススピリットを「笠地蔵精神」と宣っていましたが、まさに至言。

アメリカでは「三十四丁目の奇蹟」もクリスマスの定番らしいですが、私は「素晴らしき哉、人生!」ですね。

良いクリスマスを!