今月の一言

5月

落語と私

落語は子供のころから好きで、小学生の時には三遊亭圓生の古典落語全集(カセットテープ)、桂米朝の上方落語大全集(レコード)を繰り返し聴いていました。テープやレコード、ラジオやテレビなどで小さい頃から落語に親しんだものの、生で観る機会はなかなかありませんでしたので、10年ほど前に初めて生の落語を鑑賞したときには、大変感激したものです。

今年3月に桂米朝さんが亡くなられました。上方落語の巨星の逝去に、関西では告別式の様子が生中継されたそうです。

このゴールデンウィークに、その桂米朝の息子「桂米団治」の落語を観てきました。大阪の繁昌亭です。演目は「地獄八景亡者戯」。本来は全部通してやると1時間以上かかる大長編落語ですが、この日は時間の都合上、閻魔大王が出てくる前にうまくサゲて大拍手。それでも40分近くになる長帳場を、迫力満点に魅せてくれました。終盤に、先日亡くなった父米朝とのやり取りを演じる場面があるのですが、これが見事。息子が亡き父親を演じ、それが本当に生き写しで、感動して涙が出てしまいました。米団治の芸に引き込まれ、圧倒されました。

その日は他にも7題の落語を楽しんだのですが、桂文華の「勘定板」も大変面白かったです。客席は枕から大爆笑。久々にお腹が痛くなるくらい笑いました。

生で観る落語は格別。また観に行きたいです。