知って安心!くらしの医学 メディカルチェック

「水(すい)の異常」の漢方治療(高知新聞 知って安心!くらしの医学 メディカルチェック 2022/4/4掲載)

「水(すい)」とは、体にある水分の内の「血(けつ)」以外のものを指します。体に潤いと栄養を与える働きがあります。

「水」の量が不足すると、ドライアイ、花粉症、不眠、空咳、痩せ、便秘などが見られます。

また「水」の量の過剰や、流れの停滞があると、むくみ、嘔気、めまい、倦怠感、下痢、鼻水や痰、関節の痛みや動かしにくさなどの症状が出ます。さらに停滞した状態が長く続くと「熱」を帯びてしまい、慢性湿疹などの皮膚疾患、暑がりや多汗などが現れます。

過労や睡眠不足、ストレスは「水」の不足の原因となります。過剰な水分摂取や運動不足は「水」の停滞を生み、さらに甘いものや油っこいもの、辛いもの、飲酒は「水」の停滞に「熱」が加わった状態を生みますので、なるべく控えましょう。

漢方治療では「水」の不足や停滞、それに「熱」が加わる状態に対する漢方薬を組み合わせて使い分けます。