知って安心!くらしの医学 メディカルチェック

「頭痛」と漢方治療(高知新聞 知って安心!くらしの医学 メディカルチェック 2023/8/1掲載)

頭痛はつらいもので悩んでいる方が多いです。

まず原因となるものに、気や血(けつ)の流れが妨げられたときに「痛み」が起こると考えられ、漢方ではこれを「不通則痛(ふつうそくつう)」といいます。原因となるものの例をあげると、血の巡りの悪くなった状態で起こる「瘀血(おけつ)」や、水の循環の悪化によって起こる「痰湿(たんしつ)」、また体の外から風(ふう)、寒(かん)、熱(ねつ)、湿(しつ)などの「外邪(がいじゃ)」が入ることによって起こるものなどがあります。

これらは必要のないものが体にあることによって起こるのですが、逆に体に必要な「気」「血」「水」が足らないことによって起こる場合もあります。過剰と不足の両方が絡み合っておころこともあります。

不要なものは取り除き、不足しているものは補い、巡りを改善することが漢方治療の基本となります。日ごろから軽い運動と休息でバランスを整えるようにしてください。