医療のおはなし メディトーク

「口腔異常感症」と漢方治療(高知新聞 医療のお話 メディトーク 2015/9/15掲載)

「口腔異常感症」とは、口腔内に異常を感じる疾患です。見た目や検査等で異常が認められないにもかかわらず、口の中に痛みや渇き、知覚過敏、ザラザラ感、ジンジン感、ヒリヒリ感、しびれ感、灼熱感などを感じます。

他にも口をモグモグしたくなるなどの症状もあります。食事中には症状が現れないことが多いのも特徴で、特に舌に痛みや灼熱感を感じる「舌痛症」がその代表です。

原因は人それぞれさまざまで、「脾(ひ)」「肝(かん)」「心(しん)」の不調などが挙げられます。「脾」の不調では食欲不振や胃痛、口内炎を伴うという特徴があります。

またストレスによる「肝」の不調が原因の場合は、イライラ(女性の場合は月経前のイライラなど)、頭痛、めまいを伴うことがあり、「心」の不調が原因の場合では、不眠やパニック発作、動悸などを伴うことがあります。

患者さんの多くは、症状を他の人に理解してもらえず、大変悩んでおられます。まずは一度、当院にご相談ください。