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「漢方」で考える病気の原因(高知新聞 あしすと健康アドバイス 2012/7/23掲載)

漢方では病気の原因を、「外因(がいいん)」、「内因(ないいん)」、「不内外因(ふないがいいん)」などに分類します。

「外因」とは体の外からやってくる病気の原因のことです。季節の変化などの環境によりおこるもので、カゼ、インフルエンザ、のどの痛み、寒け、吐き気、下痢、暑気あたり、動悸、イライラ、脱力感、頭重感、口・鼻・皮膚・髪の乾燥、空咳、発熱などが典型です。これらは口、鼻、皮膚から体内に侵入します。

「内因」とは身体の内側から起こる病気の原因のことです。漢方では、人間には「喜、怒、思、悲、憂、恐、驚」という七つの感情があるとされ、この感情の過剰な変化が病因の一つであると考えます。

例えば、「喜」が過剰に起こると、不眠や、不思議なことに不安などが現れますし、「怒」が強ければ、頭痛や動悸、脳卒中の原因にもなります。「思」の過剰、つまり考えすぎは、食欲不振や胃潰瘍などを引き起こします。また「悲・憂」が過ぎると、息切れや喉のつまり、胸苦しい、カゼをひきやすいなどの症状が現れます。「恐」が過ぎると失禁や白髪の増加が、「驚」が過ぎれば精神不安や不眠、老化の進行などが起こります。さらにこのような状況が長期にわたって続くと、体の陰陽のバランスが崩れてしまい、五臓六腑を痛める大きな原因となります。

最後に「不内外因」ですが、これは食生活の乱れや、過労、運動不足、体質、外傷など、外因でも内因でもないものを指します。

このように人間の病には様々な原因があり、またその原因が何重にも重なることで、あらゆる症状を引き起こします。季節の変化に負けない体づくりや、ストレスの上手な発散、リラックスできる時間づくりなど、日々の生活に工夫を取り入れましょう。食事は季節の食材を使った和食を中心に腹八分を心がけ、適度な運動をし、また疲れたと感じたらゆっくりと休息を取ることも大事です。