医療のおはなし メディトーク

「花粉症」の漢方治療(高知新聞 医療のお話 メディトーク 2019/2/13掲載)

いまや花粉症は国民病といってもよいくらいで、4人に1人が花粉症で悩んでいます。毎年1月ごろから4月ごろまでつらい症状が続きます。くしゃみ、鼻水、鼻づまり、鼻のかゆみ、のどのかゆみ、眼のかゆみ、咳などの症状が見られます。

漢方医学的な原因は、「肺」が関係する体を守る「気」の働きが低下や、胃腸と関係の深い「脾」の機能低下、ストレスに関係する「肝」や生命力の根本「腎」の失調が挙げられます。

暴飲暴食で胃腸の働きが悪くなると「水」が停滞し、鼻水になります。
夜更かしをすると、体を潤すことができず、熱がこもってしまい、それが顔にあがってきて、眼鼻や顔のかゆみや乾燥の原因になり、「気」が急に上がってしまうとくしゃみや咳の原因になります。ストレスで「気」の停滞を生じると体を守る働きの「気」が乱れます。

漢方薬では、「水」をさばくものや、熱をとるもの、「気」を下におろし流れを正常に戻すもの、乾燥した状態に潤いを与えるものなどを組み合わせて処方します。