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「脳卒中後遺症」の漢方治療(高知新聞 医療のお話 メディトーク 2018/5/14掲載)

脳卒中は、脳内あるいはくも膜下の血管から出血したり、脳の血管が詰まったりする急性の脳血管の障害です。しびれや動かしづらさといった麻痺症状や、腕や手の指が曲がってうごかなくなったり、足の関節が曲がらなくなってしまう、言葉が言いづらくなる、排尿障害などの後遺症を生じ、その回復期が漢方治療の対象になります。

体質的に高血圧になりやすく、めまいやふらつきを伴っているような、熱がこもって「気」が上昇している状態に対しては、熱を冷まし、昇った気を降ろす漢方薬を使います。次に「血」を循環させる「気」が不足し、「血」が停滞した状態に対しては、「気」を補いながら「血」を巡らせる必要があります。体の冷えをともなう場合も多く、温めて「気血」を巡らせる必要があります。元気がない、疲れが取れない、筋力低下などに対しては生命力の根源の「腎」、エネルギーを生み出す胃腸である「脾」を立て直します。

いずれにしても臨機応変に根気強く治療してゆく必要があります。